[Squeak-ja: 3198] eToys で二足歩行ロボットを制御

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[Squeak-ja: 3198] eToys で二足歩行ロボットを制御

Kazuhiro ABE-3
阿部@新百合です。

eToysをつかって二足歩行ロボットを制御するプロジェクトを作ってみました。
ロボットはATR/ヴィストンのRobovie-MSです。

http://swikis.ddo.jp/WorldStethoscope/37

意図としては、入れ物を使ったアニメーションと同じように、ロボットのモーシ
ョンを作れることを狙ってみました。ロボットは状態のかたまりなので、これを
状態遷移と捕らえることもできます。このとき、各関節の角度はコンピュータ的
な 8bitの整数とかではなく度(degree)で表せるようにしています。

10/28-29, 11/3-5には、このプロジェクトとRobovie-MS 12台を使った小学生向け
のワークショップを和歌山県のBig-Uで行いました。
ロボットは現実のさまざまな制約を受けるため、スクイークで作った作品をその
まま置き換えるだけでは、うまく動きません。実施にあたってはこのあたりに気
をつけて準備する必要がありました。
結果、なかなか面白いものができたように思います。

 //abee
--
阿部 和広  EMAIL [hidden email]
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[Squeak-ja: 3208] Re: eToys で二足歩行ロボットを制御

Eiichiro Ito
伊藤です。こんにちは。

いつぞや見せていただいたものですね。面白そうです。
そのうち、どんなカリキュラムにしたのか教えてください。
#私も4足以外に手を出そうかと考えております。

Kazuhiro ABE wrote:

> 阿部@新百合です。
>
> eToysをつかって二足歩行ロボットを制御するプロジェクトを作ってみました。
> ロボットはATR/ヴィストンのRobovie-MSです。
>
> http://swikis.ddo.jp/WorldStethoscope/37
>
> 意図としては、入れ物を使ったアニメーションと同じように、ロボットのモーシ
> ョンを作れることを狙ってみました。ロボットは状態のかたまりなので、これを
> 状態遷移と捕らえることもできます。このとき、各関節の角度はコンピュータ的
> な 8bitの整数とかではなく度(degree)で表せるようにしています。
>
> 10/28-29, 11/3-5には、このプロジェクトとRobovie-MS 12台を使った小学生向け
> のワークショップを和歌山県のBig-Uで行いました。
> ロボットは現実のさまざまな制約を受けるため、スクイークで作った作品をその
> まま置き換えるだけでは、うまく動きません。実施にあたってはこのあたりに気
> をつけて準備する必要がありました。
> 結果、なかなか面白いものができたように思います。
>
>  //abee
> --
> 阿部 和広  EMAIL [hidden email]
>

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[Squeak-ja: 3217] Re: eToys で二足歩行ロボットを制御

Kazuhiro ABE-3
阿部@新百合です。

On Wed, 08 Nov 2006 10:23:07 +0900
Eiichiro Ito <[hidden email]> wrote:
>いつぞや見せていただいたものですね。面白そうです。

はい、ものを作ってから実際にワークショップを開催するまでに、かなりの時間
がかかってしまいました。

>そのうち、どんなカリキュラムにしたのか教えてください。

二足歩行ロボットというと、大人はすぐに歩かせたり戦わせたりしようとします
が、あえてそうせず、コンピュータの内部状態を現実世界に反映する手段として
用いました。子供たちは、他の先生にお願いして、すでにDrive a Carをみっちり
とやっていたので、スクイークの基本はできていると言う前提です。

ロボットのそれぞれの関節(サーボモータ)は-90度から90度の範囲で動きます。こ
の角度をスライダの値としました。肩、腕、脚など関節は全部で17個(17自由度)
あるので、スライダも17個あります。これらを入れ物に入れ、ポーズと名づけま
した。
ポーズには「メッセージ送信」というスクリプトがあり、これをビックリしたり、
チクタクしたりすることで、自分の持つスライダの状態をロボットに送信するこ
とができます。メッセージを受信したロボットはそれぞれの関節を指定された角
度に動かします。

# ここで言う「メッセージ」はSmalltalkではなく、Robovie-MSの仕様書で使われ
# ている用語です。

ポーズを複製して入れ物にいれ、カーソルを「以下を足す」でインクリメントし
つつ、メッセージ送信すると連続した動きを表現することができます。これをモー
ションと名づけました。これは状態遷移であり、スクイークでよくやるアニメー
ションと同じでもあります。

一通りモーションで遊んでから、個々のスライダのビューワを開き、自分の書い
たスクリプトでも関節を動かせることを示しました。使ったのは、おなじみの絵
に描いたハンドルで、この向きを腕の角度に反映させました。ここまで話すと、
ひとつのハンドルで複数の関節を動かしたり、それぞれの関節にハンドルをつけ
たりなどの応用はすぐに思いつくようです(このとき、ロボットは線対称なので、
左右でモータの回転方向が逆になります。角度に-1を掛けるとよいことに気付く
かどうかというのは面白いチャレンジでした)。
続いて、テストとの組み合わせと言うことで、画面の車がゴールしたらバンザイ
する方法を説明し、自由製作に入りました。

この自由製作に入る前に、まずコンピュータを閉じ、まずアイデアを紙に整理し
てから、作り始めるようにしました。こうすることで、自分のスキルに合ってい
ないものや曖昧なもの、偶然に頼るものをなくすことができたようです。

興味深かったのは、作品にロボットを使わなかった子供がほとんどだったことで
す。これは必ずしもロボットが嫌いと言うわけではなく、やっているときは皆と
ても楽しそうだったのに、結果としてはそうなりました。
思うに、ロボットの形や仕組みの制約が大きくて、自分の思いを実現するには自
由度が足らなかったのではないでしょうか。なんでも自由に描けるスクイークだ
けの方がその点有利です。

見た目が派手なこともあって、ロボットを使うと子供が喜ぶからという理由でワー
クショップを開くケースがありますが、このあたりを考えてみる必要があると思
います。とはいえ、正確な角度をぴしっと表現できるサーボモータは便利なので、
カリキュラムの作り方によっては、良いものができる可能性があります。

>#私も4足以外に手を出そうかと考えております。

おお、風太を想像してしまいました。

 //abee
--
阿部 和広  MAIL [hidden email]
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[Squeak-ja: 3218] Re: eToys で二足歩行ロボットを制御

Kondo, Fumito
阿部さん、

つまらない質問で恐縮ですが、Robovie-MSは、RS232Cのインターフェースでコンピュータと通信するようですが、いまどきのNotePCには、 RS232Cのインターフェースって付いていないように思うのですが、どのようにしてPCと繋いだのですか?

近藤史人



-----Original Message-----
From: [hidden email] [mailto:[hidden email]] On Behalf Of Kazuhiro ABE
Sent: Monday, November 13, 2006 1:02 AM
To: Squeak discussion in Japanese
Subject: [Squeak-ja: 3217] Re: eToys で二足歩行ロボットを制御

阿部@新百合です。

On Wed, 08 Nov 2006 10:23:07 +0900
Eiichiro Ito <[hidden email]> wrote:
>いつぞや見せていただいたものですね。面白そうです。

はい、ものを作ってから実際にワークショップを開催するまでに、かなりの時間
がかかってしまいました。

>そのうち、どんなカリキュラムにしたのか教えてください。

二足歩行ロボットというと、大人はすぐに歩かせたり戦わせたりしようとします
が、あえてそうせず、コンピュータの内部状態を現実世界に反映する手段として
用いました。子供たちは、他の先生にお願いして、すでにDrive a Carをみっちり
とやっていたので、スクイークの基本はできていると言う前提です。

ロボットのそれぞれの関節(サーボモータ)は-90度から90度の範囲で動きます。こ
の角度をスライダの値としました。肩、腕、脚など関節は全部で17個(17自由度)
あるので、スライダも17個あります。これらを入れ物に入れ、ポーズと名づけま
した。
ポーズには「メッセージ送信」というスクリプトがあり、これをビックリしたり、
チクタクしたりすることで、自分の持つスライダの状態をロボットに送信するこ
とができます。メッセージを受信したロボットはそれぞれの関節を指定された角
度に動かします。

# ここで言う「メッセージ」はSmalltalkではなく、Robovie-MSの仕様書で使われ
# ている用語です。

ポーズを複製して入れ物にいれ、カーソルを「以下を足す」でインクリメントし
つつ、メッセージ送信すると連続した動きを表現することができます。これをモー
ションと名づけました。これは状態遷移であり、スクイークでよくやるアニメー
ションと同じでもあります。

一通りモーションで遊んでから、個々のスライダのビューワを開き、自分の書い
たスクリプトでも関節を動かせることを示しました。使ったのは、おなじみの絵
に描いたハンドルで、この向きを腕の角度に反映させました。ここまで話すと、
ひとつのハンドルで複数の関節を動かしたり、それぞれの関節にハンドルをつけ
たりなどの応用はすぐに思いつくようです(このとき、ロボットは線対称なので、
左右でモータの回転方向が逆になります。角度に-1を掛けるとよいことに気付く
かどうかというのは面白いチャレンジでした)。
続いて、テストとの組み合わせと言うことで、画面の車がゴールしたらバンザイ
する方法を説明し、自由製作に入りました。

この自由製作に入る前に、まずコンピュータを閉じ、まずアイデアを紙に整理し
てから、作り始めるようにしました。こうすることで、自分のスキルに合ってい
ないものや曖昧なもの、偶然に頼るものをなくすことができたようです。

興味深かったのは、作品にロボットを使わなかった子供がほとんどだったことで
す。これは必ずしもロボットが嫌いと言うわけではなく、やっているときは皆と
ても楽しそうだったのに、結果としてはそうなりました。
思うに、ロボットの形や仕組みの制約が大きくて、自分の思いを実現するには自
由度が足らなかったのではないでしょうか。なんでも自由に描けるスクイークだ
けの方がその点有利です。

見た目が派手なこともあって、ロボットを使うと子供が喜ぶからという理由でワー
クショップを開くケースがありますが、このあたりを考えてみる必要があると思
います。とはいえ、正確な角度をぴしっと表現できるサーボモータは便利なので、
カリキュラムの作り方によっては、良いものができる可能性があります。

>#私も4足以外に手を出そうかと考えております。

おお、風太を想像してしまいました。

 //abee
--
阿部 和広  MAIL [hidden email]
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[Squeak-ja: 3220] Re: eToys で二足歩行ロボットを制御

Kazuhiro ABE-3
阿部@新百合です。

On Mon, 13 Nov 2006 09:42:40 +0900
"Kondo, Fumito" <[hidden email]> wrote:
>つまらない質問で恐縮ですが、Robovie-MSは、RS232Cのインターフェースでコン
>ピュータと通信するようですが、いまどきのNotePCには、 RS232Cのインターフェー
>スって付いていないように思うのですが、どのようにしてPCと繋いだのですか?

USB変換ケーブルを使っています。これでWindows(Squeak)からはCOM?として見え
ます。色々なものが市販されていますが、私はCロボ用のものを使いました。

http://www.academianetwork.co.jp/service/crobo/

ちなみに、ソフトは以前にここでご紹介したシリアルポートを制御するモーフを
ベースに用いています。

http://www.smalltalk.jp/pipermail/squeak-ja/2005-August/002562.html

 //abee
--
阿部 和広  EMAIL [hidden email]