ネパールの子ども達のIT教育支援を行なっている早坂吉昭です。
慶應義塾大学 大岩研究室の杉浦(ことだま on Squeak開発チーム)様の > 現在も,慶應SFCでは文系学生向けのプログラミングの入門コースの前半に利用 > しています(文系といえども,大学生でSqueakだけでは...ということで,後 > 半はJavaを利用しています.まだ詳細な分析をしてはいませんが,Squeakから入 > ると,スムーズに授業が進むような感触はあります.) と書かれていますが、Squeakを学んだ後は、Javaを学ばせるのが良いのか、 Smalltalkに進ませた方が良いのか迷っています。 最終目的にもよると思いますが、JavaはWebアプリケーションでつまずき、 Ruby on Railsに押されています。 SmalltalKは、SeaSideというWebアプリケーションを開発中ですが、 SmalltalkもSeaSideもどちらも良い日本語解説書がないのが難点です。 ご意見頂けるとありがたいです。 早坂 吉昭 |
On 5/20/08, 早坂 吉昭 <[hidden email]> wrote:
> 最終目的にもよると思いますが、JavaはWebアプリケーションでつまずき、 > Ruby on Railsに押されています。 #Ruby on Railsは宣伝上手なので過大評価しがちなのと、 #JavaはWebアプリでつまづいていないと思う、ってことは置いておいて、 私も日夜悩んでいるところではありますが、この「最終目的」が重要なんじゃないでしょうか。 就職に直結する職業教育か、教養か、研究者養成か、などでかなり違うと思います。 たとえば、Webアプリの職業訓練だとすると、PHP、Perl、ASPなども候補でしょう。 JavaScriptを教えておられる方も大勢いらっしゃいます。 経験的にはRuby、Pythonは比較的敷居が低いです。 ただし、それにEtoysで学んだことが役に立つかどうかは、カリキュラムの 作り方にもよりますが、なかなかむずかしいです。(まだ検証した人も いないと思います) Smalltalkの本については、梅澤さんの本をマスターすれば、かなりのレベルに なれますので、いかがでしょうか。 武田俊之 |
In reply to this post by 早坂 吉昭
On 5/20/08, 早坂 吉昭 <[hidden email]> wrote:
> 最終目的にもよると思いますが、JavaはWebアプリケーションでつまずき、 > Ruby on Railsに押されています。 #Ruby on Railsは宣伝上手なので過大評価しがちなのと、 #JavaはWebアプリでつまづいていないと思う、ってことは置いておいて、 私も日夜悩んでいるところではありますが、この「最終目的」が重要なんじゃないでしょうか。 就職に直結する職業教育か、教養か、研究者養成か、などでかなり違うと思います。 たとえば、Webアプリの職業訓練だとすると、PHP、Perl、ASPなども候補でしょう。 JavaScriptを教えておられる方も大勢いらっしゃいます。 経験的にはRuby、Pythonは比較的敷居が低いです。 ただし、それにEtoysで学んだことが役に立つかどうかは、カリキュラムの 作り方にもよりますが、なかなかむずかしいです。(まだ検証した人も いないと思います) Smalltalkの本については、梅澤さんの本をマスターすれば、かなりのレベルに なれますので、いかがでしょうか。 武田俊之 |
In reply to this post by 早坂 吉昭
こんにちは
梅澤です。 早坂 吉昭 <[hidden email]> wrote: > ネパールの子ども達のIT教育支援を行なっている早坂吉昭です。 > > 慶應義塾大学 大岩研究室の杉浦(ことだま on Squeak開発チーム)様の > > > 現在も,慶應SFCでは文系学生向けのプログラミングの入門コースの前半に利用 > > しています(文系といえども,大学生でSqueakだけでは...ということで,後 > > 半はJavaを利用しています.まだ詳細な分析をしてはいませんが,Squeakから入 > > ると,スムーズに授業が進むような感触はあります.) > > と書かれていますが、Squeakを学んだ後は、Javaを学ばせるのが良いのか、 > Smalltalkに進ませた方が良いのか迷っています。 > 最終目的にもよると思いますが、JavaはWebアプリケーションでつまずき、 > Ruby on Railsに押されています。 > SmalltalKは、SeaSideというWebアプリケーションを開発中ですが、 > SmalltalkもSeaSideもどちらも良い日本語解説書がないのが難点です。 > ご意見頂けるとありがたいです。 > Seasideに関してはシンコムのチュートリアルが参考になるのではないでしょうか。 http://smalltalk.cincom.jp/scripts/smalltalk.dll/tutorials/vw7.6/seaside/seaside_intro.ssp 前提となっているSmalltalk実装系はSqueakでなくVisualWorksですが、読み替えは 可能でしょう。 また、もう少し先になりますが、オージス総研「オブジェクトの広場」にて、Seaside の解説記事の連載予定があります。(私が執筆します) http://www.ogis-ri.co.jp/otc/hiroba/ ただし最も重要なのは、武田さんのメールにもありましたように、「何のために」 ということなのだと思います。 Railsを使えば、確かになんとなくWebアプリケーションを作ることはできます。 開発者にとっては非常に実用的ではありますが、それによって何を学べているのか ということが、学習の場においては重要と思います。 Railsに限らずJavaのフレームワークもSmalltalkのフレームワーク(Seaside)も Webならではの変な約束事に満ちています。派手で見栄えはするかもしれませんが、 テキストによるプログラミングの基礎を学ぶという観点からは、不要なノイズが たくさん入ってしまっているものかもしれません。 サーバ側であればSQL、クライアント側であればJavaScriptあたりが、フィード バックもすぐに得られ、ある程度実用的で関心も出てきやすいのではないか、 と個人的には思います。(書籍の類もたくさんありますし、処理系もフリーです) ではでは。 --- [:masashi | ^umezawa] |
慶應大学 大岩研の杉浦です.
> と書かれていますが、Squeakを学んだ後は、Javaを学ばせるのが良いのか、 > Smalltalkに進ませた方が良いのか迷っています。 Javaを選択した理由は幾つかあります. # 私個人としては,Smalltalkでもいいかなと思っています. # 高校生相手に挑戦してみたいと思っています. > ただし最も重要なのは、武田さんのメールにもありましたように、「何のために」 > ということなのだと思います。 大岩研のメンバーもMLは読んでいると思うので,何か勘違いや補足があれば,指 摘してください. ご紹介した授業「論理思考とプログラミング」に関しては,職業プログラマの育 成を目的にしたものではありません.ですから,採用する言語としては,少し乱 暴な言い方ですが「JavaでもSmalltalkでもよかった」と考えています. 当初,後半はJavaだけではなく,日本語プログラミング言語「言霊」も学習し, その後にJavaを学習する予定でしたが,「言霊」の処理系の実装に関する問題が 発生したこと,半期で3つの言語を学ぶのは少し時間的にきついということで, SqueakとJavaに落ち着きました. ことだま on Squeakのタイルスクリプティングだけではなく,テキストによるプ ログラミングを経験すること.また,同時に,基礎的なプログラミングの概念を 学習(ことだま on Squeakで学習したことの復習)しつつ,論理的に考える訓練 をするということを目的に授業を展開しています. 「論理思考とプログラミング」は文系クラスですが,理系クラスの入門科目では 最初から最後までC言語で授業をしています. Java選択の他の理由として, ・同じ研究室の松澤さんが作成してあった,Javaの拡張タートルフレームワーク があったので,Squeakと同じようなことがJavaで簡単に実現できる(ある程度イ ンパクトのある画面を出せるが,煩雑な記述をすることは避けられる) ・300人近くの学生を複数の非常勤講師で分担するので,あまりマイナーな環境 で授業をしてくれとは言いにくい という点もあります. # 少しSqueak-jaからは話がそれるのですが,前半は日本語プログラミング言語# # 「言霊」,後半は「Java」で授業をしたクラスもありました. # http://web.sfc.keio.ac.jp/~minohara/lecture/logical07/ あまり答えになっていないとは思いますが,梅澤さんの, > Railsを使えば、確かになんとなくWebアプリケーションを作ることはできます。 > 開発者にとっては非常に実用的ではありますが、それによって何を学べているのか > ということが、学習の場においては重要と思います。 に(私個人としては)賛成です. 失礼致します. -- Manabu Sugiura <[hidden email]> |
Free forum by Nabble | Edit this page |